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職場で活用できる次世代パーソナルAIを開発

NinjaTech AIのCEO兼創業者、SRIの支援を受けて次世代の業務用パーソナルAIを開発

NinjaTech AIのCEO兼創業者であるBabak Pahlavanは、大規模言語モデルを用いて業務に従事している人々の日々のタスクを処理できる方法を開発しており、それにはSRIの情報・コンピューティングサイエンス部門の会話支援や強化学習、自然言語処理の技術に関する進歩を応用しています。NinjaTech AIは、Siriが開発された以降では初となる真の次世代パーソナルアシスタントの構築に取り組むべく、今年の5月に組織改革を発表しました。今回の記事は、Pahlavanが人工知能(AI)とロボットに情熱を注いできたこれまでの自身の人生と、私たちの働き方をどのように変える可能性があるかについて語っています。

私の人生はまさにアメリカンドリームを体現しています。私は2000年代初頭に家族と共にアメリカに移住しており、幸運にも渡米後まもなくカリフォルニア大学バークレー校で工学を学ぶことができ、学士号を取得、その後スタンフォード大学の修士課程に進むことができました。私はそのころからAIエージェントの魅力に取りつかれており、この分野で博士号を取得しようと思ったこともありましたが、根っからのエンジニアというよりは製品について考えることが向いているのではないかと自ら気付き、修士課程を修了後すぐに、個別化したレコメンデーションを実社会に提供するAIパーソナルアシスタントのClever Senseを上市し、会社を設立して起業家としての道を歩み始めました。この会社はGoogleの目に留まり、2011年に買収されています。買収後はGoogleで11年間、製品管理のシニアディレクターとして、特にAIを中心としたさまざまな消費者向け製品や企業向け製品の開発を率いてきました。

2022年以来、共同創業者のSam Naghshinehと共に大規模言語モデル(LLMs:large language models)の持つ力をパーソナルアシスタントと組み合わせることに注力し、この技術を企業向けに集中的に適用する、つまり、「仕事で使用できるようなパーソナルAI」というコンセプトがここで生まれました。私たちは、SRIと協力してChatGPTからTaskGPTへ移行できれば、つまり、「事務作業ができる会話型AIを搭載したエグゼクティブアシスタント」を開発できれば、人々の業務生産性を高められるのではないかと大いに期待を寄せています。

他の多くの起業家にまつわるストーリーと同様、私がここにたどり着くまでの道のりは決してまっすぐなものではありませんでした。私はグーグルで過ごした月日に満足していますし、大規模なビジネスを立ち上げて展開させる手腕について多くを学ぶことができました。しかし、NinjaTech AIを立ち上げるにあたっては、パーソナルアシスタントに特化するとともに、新興企業向けのディープなAIテクノロジーを有する技術パートナーが必要だと気づいたのです。そこで、SiriがSRIから生まれたことを思い出し、SRIのベンチャーズグループのTodd Stavish氏に連絡をしました。誠実で思慮深い人物であるStavishと私たちはすぐに意気投合しました。その後、私は2022年10月15日にGoogleを退社して10月17日にSRIのベンチャーズグループに企業内創業者(entrepreneur-in-residence)として合流し、同月にNinjaTech AIが誕生しました。私は、一刻でも早くこの企業のスタートを切ることに情熱を注いでいたのです。

NinjaTech AIは、人々がより多くのことを自動的にこなせるような、使いやすくて費用対効果の高いデジタルアシスタントを開発しています。私たちのAIエグゼクティブアシスタントが他と異なる点は、他のソフトウェアと連携を取るだけでなく、あなたの代わりに他の人と話をすることができるということであり、仕事を完了させられるようなパートナーになることができる点です。

SRIと仕事をすることで、私は自身の本領を発揮し、思い描いていたことをすべて実践することができていると思います。SRIの生成AIと強化学習に関する深い技術的な専門知識を活用して専属チームと一緒に活動していますし、これによって私たちの投資家を引き付けることもできています。NinjaTechチームは2023年2月時と比べ、3倍もの規模になっており、事務作業の生産性が低い面を人工知能を使って解決することに全員が熱い想いを持って取り組んでいます。

この仕事は、私にインスピレーションを与えてくれます。SRIと一緒に仕事をすることで、チームにスピードと勢いが生まれ、この会社を軌道に乗せるにあたって必要な厳しい課題に取り組むべく、SRIは支援してくれているのだと理解しています。今はスタートラインに立っていますが、このパートナーシップはこの先何年も続くと確信しています。

編集/管理:熊谷 訓果/ SRIインターナショナル日本支社

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