新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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75周年を迎えた2021年を振り返って

SRIインターナショナル(日本)

新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる困難な状況にもかかわらず、今年はmRNAワクチンの迅速な開発、検証、普及からマイクロロボットの進歩、宇宙飛行の商業化まで、科学に関するブレークスルーが劇的に展開した1年でした。SRIはこの1年間、「世界をより安全でより健康的に、そしてより生産的なものにする」という真の使命に力を注いできました。新型コロナウイルス感染症が睡眠とメンタルヘルスに及ぼす影響に関する研究を完了し、2050年のCO2排出量ネットゼロという目標に不可欠な炭素回収で使用する混合塩法(MSP: Mixed-Salt-Process)を展開し、また、低所得層の早期教育と中等教育終了後の学習に関する格差を解消するために役立つ研究を完了しました。

そして、SRIは2021年12月にDavid Parekh博士新CEOとして迎えました。Parekh博士は30年超にわたり、産業界や学術研究機関での研究を率いた経験を有しています。博士のSRI Internationalの未来に関するビジョンに、私たちは大きな期待を寄せています。

2021年は、「SRIの75年のイノベーション」とイノベーションを実現したイノベーターたちの活躍を振り返ってきました。SRIイノベーターたちとのインタビュー動画シリーズ「Dish TV」の継続だけでなく、SRIの最新技術の仕組みを紹介する「SRI tech explained」の動画シリーズも開始しており、SRI About Us」の動画シリーズでは分かりやすいアニメーションの制作を行いました。

私たちのレガシーである、「世界をより安全でより健康的に、そしてより生産的に」を実現するために、2022年も引き続き尽力したいと思います。

世界をより健康にするために

SRI Biosciencesは、米国防脅威削減局(DTRA)のMedical CBRN Defense Consortium (MCDC)から超強力合成オピオイドの致死量を服用した人向けの救命手段として、開発中のナロキソン(naloxone)製剤の商品化及びライセンス化を進めることを目的とした1,470万米ドルの資金提供契約を獲得しました。

SRI Biosciencesはまた、Sanofi(サノフィ)共同研究を開始しました。SRIのAIを活用した新しい創薬プラットフォームであるSynFini™プラットフォームは、医薬品の「合成」にかかる期間をさらに短縮できることから、創薬に必要な期間を従来と比較して数年から数ヵ月、もしくは更に短縮することを可能とします。この共同研究では、サノフィの注目度の高い複数の創薬プログラムにおいて、リード化合物の候補を発見・開発することに取り組みます。

SRI Biosciencesは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが睡眠とメンタルヘルスに与える影響についての研究を現在も続けています。研究者たちは先日、新興国の成人の間でうつ症状のリスクが3倍になったという研究結果を、専門誌「Psychological Medicine」に発表しました。この研究の詳細は、Forbesにも掲載されています。

世界をより安全に

SRIは、CO2回収に用いる革新的な混合塩法(MSP)の全世界での独占ライセンス契約をBaker Hughes(ベーカーヒューズ)と締結しました。2050年の世界気候とCO2排出量ネットゼロの目標達成には、炭素回収技術ソリューションの進歩がCO2排出量の削減を実現するために重要であると広く考えられています。

サイバーセキュリティの分野において、SRIはオピニオンリーダーとして電力網や通信システム、サプライチェーンへのサイバー攻撃を原因とする停電の防止に関する研究を今後もリードしていきます。

米国防高等研究計画局(DARPA)とSRIは、完全準同型暗号(FHE: fully homomorphic encryption)に対応する新しいハードウェアのアクセラレータチップの開発に関する資金提供契約を$1,150万米ドルで締結しました。これにより、機械学習のための大量の機密データの処理や、人工知能の訓練に必要な計算の高速化、信頼性の低いクラウドコンピューティングのプラットフォームにホストされているデータのセキュリティ強化など、幅広い商業的意義を持つ実用的なFHEを実現できるハードウェアとそれを支えるソフトウェアソリューションが誕生します。

世界をより生産的に

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SRI EducationとEducation Development Center(EDC)は、受賞歴のあるアニメシリーズ「MOLLY OF DENALI」(GBH Boston制作)が低所得世帯の子どもたちに与える教育的な影響を示した研究結果を発表しました。2つの厳格な調査の結果によると、「MOLLY OF DENALI」の動画、テレビゲーム、アクティビティを視聴した低所得世帯の子どもたちは、情報が記載された文章を使って問題を解決する能力が向上することがわかりました。情報が記載された文章を理解することは、将来の学習、特に社会科や理科の学習への道を、そして人生における成功への道を開くことにつながることを意味します。

詳細についてはこちらをご覧ください。

さらに、SRI Educationは中等教育修了後の格差を解消するための取り組みも行っています。SRIとコロンビア大学Teachers Collegeのコミュニティカレッジリサーチセンター(CCRC:Community College Research Center)は、Achieving the Dreamと提携し、教育テクノロジーと教育戦略が生徒たちの学習管理能力をいかに強化できるのかに関する研究を実施しました。この研究プログラムでは、オンライン学習技術にあらかじめ組み込まれている事が多い機能を、講師が最適に活用して学生の能力開発をサポートする方法を、オンラインの基礎的なSTEMコースに焦点を当てて調査しています。

プレスリリースの全文はこちらをご覧ください。

SRI Venturesのスピンアウト企業が成功した1年

SRI Venturesは各業界で成長するスピンアウト企業を継続的に支援しています。活躍中のスピンアウト企業の活動から、今年のハイライトをいくつかご紹介します。

LeoLabs(宇宙空間での低地球軌道マッピングや状況認識サービスを提供)は、レーダー基地とモニタリング機能の拡張のため、6,500万米ドルのシリーズB資金調達を実施しました。

Latent AIは、精度をほとんど損なうことなくAIモデルを10分の1に圧縮できるゼロレイテンシーソフトの開発拡張のために、1,900万米ドルのシリーズA資金調達を実施しました。

OTOは、Unity(リアルタイム3D(RT3D)コンテンツ/ゲームを制作・運用するための世界的にリードするプラットフォーム)に買収されました。AIベースの音声チャット分析プラットフォームは、有害なオンラインゲーム環境への対策に活用される予定です。

Kasistoは、NedbankGliaと提携してデジタルカスタマーサービスのプラットフォームを強化したことで、最高のインテリジェントデジタルアシスタントとして評価されました。また、デジタルアシスタントにおけるジェンダーニュートラルの重要性について、Wiredの記事で高く評価されました。KasistoのKAIは、特にジェンダーレスであるように設計されていました。

Vitrina AIは、映画やテレビ番組の制作、配給契約を追跡し、世界中の映像エンターテインメントのサプライチェーンをマッピングできるAI搭載のSaaSプラットフォームを発表しました。

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Wingsureは、十分なサービスが行き届いていない小規模農家やコミュニティのために、AIを活用したモバイル保険アプリを発表しました。このプラットフォームは、保険金の請求申請と処理にかかる時間を大幅に短縮します。Wingsureのアプリは、SRIのコンピュータービジョンと拡張現実(AR)技術を活用して、保険金請求の迅速な処理や作物の被害の確認、保険金請求の妥当性評価を行います。

Gridspaceは、音声認識技術でグーグルクラウドと協力しています。

Nuance Communicationsは、現在Microsoftのインテリジェントクラウド部門の一部となっています。

野村SRIイノベーション・センター(NSIC: Nomura SRI Innovation Center)

野村SRIイノベーション・センター(NSIC)は2021年初めに運営を開始し、10月にはグランドオープニングセレモニーとキックオフイベントが開催され、創設メンバー企業の代表者の皆様には米国現地又は日本からリモートにてご参加いただきました。NSICは、シリコンバレーの破壊的なテクノロジー・イノベーションプロセスについて、メンバーの日本企業への導入を加速させることを目的としています。

NSICは、メンバーの日本企業と米国の研究開発機関や大学、インキュベーター、スタートアップ企業などを結びつけ、さまざまなビジネスプラクティスを統合してワークショップやゲストを招いた講演、オーダーメイドのコンテンツなどを通じてイノベーションを促進します。

NSICの詳細については、こちらをご覧ください。

SRI運営の量子経済開発コンソーシアム(QED-C)が量子産業界の道を切り開く

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量子経済開発コンソーシアム(QED-C)は、量子コミュニティへのリーチと影響力を拡大し続けています。QED-Cは米国の量子ビジネスに関する調査に基づいて、量子産業には様々なスキルや教育レベルを必要とする多様な職種があることを概説し、量子の時代に対応できる人材を育成するための指針を含めた評価書(アセスメント)を発表しました。また、量子コンピュータの性能を測定する斬新なアプローチと、量子コンピュータのアプリケーション指向の性能ベンチマークプログラムを一般のオープンソースで公開しました。

QED-Cはまた、量子テクノロジーやサービスを提供するプロバイダーを紹介し、顧客やパートナーと結びつける一般公開の「量子マーケットプレイス」を立ち上げました。本マーケットプレイスの目的は、量子関連技術のニーズがある人々が、サプライヤーや顧客、パートナーを見つける際の支援です。毎月開催される量子マーケットプレイスのウェビナーでは、量子技術の商業化に関連する特定分野の企業に焦点を当てています。

The Dishのブログ、ニュースレター、Dish TVのインタビューシリーズで最新情報をお届け

The Dishのブログでは、SRIの画期的なイノベーションの豊かな歴史に焦点を当てたSRIの75年間のイノベーション」シリーズ、そしてイノベーションを支える研究者にスポットを当てた「Featured Innovators(研究者特集)」シリーズ専門分野SRI Venturesのスピンアウト企業などを取り上げたブログにて、SRIのプロジェクトやイノベーションを詳しくご紹介しています。

また、SRIニュースレターは2021年も引き続き発行し、SRIの最新の活動状況などを毎月紹介しました。(配信希望の場合は、下記の参考資料欄をご参照ください)

動画インタビューシリーズ「Dish TV」のシーズン2では、視聴者に当社のイノベーションの世界を紹介し、テクノロジーの裏にある科学について紹介をしました。

また、SRIのミッションである「世界をより安全でより健康に、そしてより生産的に」を目指して、SRIのテクノロジーがどのように活用されているのかを紹介する新しい動画シリーズ「SRI Tech Explained」を立ち上げました。

SRI Internationalについて、詳しくはhttps://www.sri.com/jaをご覧ください。

参考資料:

英語ブログ「SRIの75年間のイノベーション」シリーズ: https://medium.com/dish/sri-75-years-of-innovation/home

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編集/管理:熊谷 訓果/ SRIインターナショナル日本支社

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