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日本におけるイノベーション、技術開拓、産業変革の60年

SRIはコラボレーションとイノベーションの豊かな歴史を称えます

SRIは今年2023年に日本でのオフィス設立60周年を迎えるにあたり、画期的な技術の進歩と変革的な技術の遺産を称えたいと思っています。SRIは1963年に日本にオフィスを設立して以来、常に日本のイノベーションの最前線に位置しており、コンピュータービジョンや人工知能、ロボット工学、製造業、建設業など、さまざまな産業に寄与してきました。

SRIの最高経営責任者(CEO)であるDavid Parekh(デイビッド・パレク)は、次のように述べています。「技術革新の推進、複雑な課題の解決、先駆的なソリューションを提供してきた私たちの実績は、より安全でより健康的、かつ、より持続可能な世界の構築に大きな変化をもたらしてきました。私たちは今後も、日本にとって素晴らしい未来になる様々なプロジェクトに引き続き参加できることを光栄に思っています。」

SRIには、日本におけるコラボレーションとイノベーションの豊かな歴史があります。SRIは1961年に野村総合研究所(NRI)の設立計画に協力していますが、これはSRIが当時増加しつつあった日本のクライアントにサービスを提供し、日本を支援することを目的として東京オフィスを設立する2年前のことでした。それ以来、SRIはモビリティ、自動車、建設、消費者関連などの業界で日本の大手企業や学術界、政府機関と数多くの協力を重ねてきました。

製造業の分野では、固定速比回転伝達機構(減速機)のアバカスドライブがロボット工学の分野に応用されたことで生産工程に革命がもたらされ、高度なアルゴリズムとインテリジェントな制御システムによって、生産効率や生産量、費用対効果を最適化することができました。日本を拠点とする株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズにはこの技術をライセンス供与しており、市場化に向けてSRIとの協力を続けています。ロボット工学の分野ではその後、SRIとヤマハ発動機株式会社が共同で「MOTOBOT」を開発しました。これは、人工知能(AI)、機械学習、ロボット工学を組み合わせた、オートバイを操縦する乗る初の自律型ヒューマノイドロボットです。MOTOBOTの正確で安全な走行能力は、国際的な注目を集めただけでなく、将来の自律走行車や交通機関に影響を与えるものとなっています。

コンピュータービジョンとAIの分野では最近、SRIは日本の大手機関と協力して退職する社員と新入社員との間にある知識ギャップの解消、研修プロセスの迅速化、製造工程の自動化プログラム、モデリングと構築の改善・強化などの分野を支援しています。

溶接業界では、川田テクノロジーズ株式会社と共同で最先端の光学系と拡張現実(AR)の機能を備えた次世代の溶接ヘルメットを開発しました。これは、生産性や溶接の品質と精度、技能育成の向上につながるとともに、研修時間も短縮できます。建築・設計の分野では、米国企業のHyparおよび株式会社大林組と共同で、建築設計の一般化モデルである「AiCorb®」を開発しました。これは、AIと高度なモデリング技術を活用して、写真や図面を正確な建築設計に変換するモデリング・ソフトウェアです。

SRIと野村ホールディングス株式会社は2020年9月、メンバー企業が既存の企業イノベーション活動に磨きをかけ、新たなイノベーションのイニシアチブを開発するための拠点として、野村SRIイノベーション・センター(NSIC)の設立を発表しました。NSICは、シリコンバレーの中心部に位置するカリフォルニア州メンローパークにあるSRIのキャンパス内に開設されました。2021年7月から本格始動しており、これまでに株式会社大林組、株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ、株式会社レゾナック、アサヒクオリティーアンドイノベーションズ株式会社、株式会社島津製作所など17社のメンバー企業がプログラムに参加しています。NSICのメンバー企業には、イノベーションに関するキャパシティの構築やイノベーション関連プロジェクトの市場化などを中心とした、ダイナミックな一連のプログラムを提供しています。このNSICのメンバー企業プログラムは、企業のイノベーターやエグゼクティブ、人材開発のプロフェッショナルを対象としており、数日のものから8週間に及ぶもの、また1年から2年にわたるものもあり、体験学習の機会を中軸として設計されています。

SRIインターナショナルの日本代表兼ビジネス デベロップメント担当バイスプレジデントであるYoussef Iguider(イギデル ユセフ)は、「SRIは日本企業とシリコンバレーを結びつける存在であり、ヘルスケア、支援ロボットやロボット工学、AIとコンピュータービジョン、インフラ関連のスマートソリューションの各分野で新たなイノベーションをもたらしていること、そして人々や組織、そして日本のQOL(生活の質)の向上に寄与していることを嬉しく思っています。SRIの日本オフィスが60周年を迎えるにあたり、私たちは今後もテクノロジーの進化、産業の変革、人間関係の育成、そして社会へポジティブな影響を与えられるように尽くしていきます。」と述べています。

CEOのDavid Parekhは、今年の初めにパロアルト研究所(PARC)がSRIファミリーに加わったことで、計算デザインやコンピュータービジョン、AIと人間―機械のコラボレーションなど、長年にわたって強みを発揮してきた技術分野における組織の能力がさらに強化され、サステナビリティ(持続可能性)やプレシジョンメディシン(精密医療)など、SRIの戦略的成長分野に新たな専門知が加わったと述べています。

Parekhは、「PARCが当社の一員に加わったことにより、日本の顧客や協力先をこれまでにない方法で支援することが可能になりました。我々は、日本で成功を収めたコラボレーションを活用してイノベーションの未来を形成し、可能性の限界を押し広げ、次世代のためにより良い世界を創造していきます。」と述べています。

編集/管理:熊谷 訓果/ SRIインターナショナル日本支社

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